top of page

【企業法務】小規模企業振興基本計画(第Ⅲ期)を読む:地域と日本経済の要、小規模事業者への新たな挑戦と支援の道筋


2025年3月25日、政府は「小規模企業振興基本計画(第Ⅲ期)」を閣議決定しました。これは、平成26年に制定された「小規模企業振興基本法」に基づき、概ね5年ごとに見直される国の中長期的な方針です。

経済産業省が取りまとめたこの基本計画は、小規模事業者の持続的な発展と、地域経済の活性化を両輪とするものであり、中小企業支援の最前線に立つ我々にとっても非常に重要な示唆を与えるものです。



初出:2025/04/03

追記:

【参考】経済産業省 小規模企業振興基本計画(第Ⅲ期)が閣議決定されました

 

小規模事業者の現状と計画の背景

日本の企業の大多数を占める小規模事業者は、地域経済の根幹をなす存在です。令和元年時点では約305万者が存在していましたが、最新の統計では約285万者に減少。約20万者がこの5年間で姿を消しました。


その背景には、新型コロナウイルス感染症、エネルギーコストの高騰、円安、そして高齢化や後継者不在など、多くの要因が複雑に絡み合っています。特に地方部では、小規模な商店やサービス業が消えることで、「買い物難民」や「医療過疎」といった生活課題にも直結しています。


また、国としては「脱デフレ」「国内投資の促進」「実質賃上げの定着」といった経済構造の転換を目指しており、これを支えるのが、まさに全国に点在する小規模事業者なのです。


第Ⅲ期計画の4つの柱と15の重点施策

今回の計画は、次の4つの目標に基づき、15の重点施策を展開しています。

  1. 需要を見据えた経営力の向上

  2. 経営資源の有効活用、人材の育成・確保

  3. 地域経済の活性化、地域住民の生活向上・交流促進

  4. 支援体制の整備、その他必要な措置


経営者のリテラシーと「自走化」

経営戦略、会計、知的財産、ITリテラシーなど、経営者に必要な知識の底上げが最初の柱となります。特に知財・会計・マーケティングに関しては、経営者の「属人的」な感覚に依存しがちですが、それでは持続性が担保できません。

ここでは中小企業等経営強化法による経営革新計画や、事業継続力強化計画の策定支援が重視され、これらの制度を活用するうえで、行政書士等専門家の活用が、計画立案等において役に立つ場面もあります。


「第二創業」を視野に入れた事業承継と廃業支援

経営者の高齢化が進み、廃業や事業承継が喫緊の課題となっています。今回の計画では、「後継者人材バンク」や「中小M&Aガイドライン」などを通じ、第三者承継(いわゆる第二創業)も強く後押ししています。

また、廃業支援に関しても、「小規模企業共済制度」や「再チャレンジ支援」が整備されており、単なる清算にとどまらず、次の人生や新事業への再出発までを見据えた支援制度が拡充されている点が注目です。


法務・行政書士の専門家が果たすべき役割

本計画の中で、私たち法務専門家の役割はこれまで以上に重要になっています。


1. 各種計画策定支援と制度活用サポート

経営革新計画、事業継続力強化計画、補助金・融資の申請等では、具体的な書類作成や計画文書の法的整合性が求められます。ここにおいて、行政書士の持つ書類作成能力と制度理解力が大きな武器になります。


2. 契約・知財・M&A支援

小規模事業者が知財戦略やM&A、事業承継を実行する際、トラブル防止のための契約書作成・レビュー、登記・許認可対応などが必要です。特に「地域ブランド保護」や「輸出に向けた商標管理」などは、知的財産を扱う法務人材の関与が不可欠です。


3. 地域支援ネットワークとの連携

商工会・商工会議所、中小企業支援センター、事業承継センター、金融機関などと密接に連携し、ワンストップの支援体制を構築することが求められます。「フリーランス」や「商工会等の非会員」の事業者にも支援の手が届くよう、行政書士等の法務専門家が地域支援等の仕組みにつなげていくことも必要であると考えます。


今後の展望と支援の方向性

今後は以下の3点に特に注目していく必要があると考えます。

  • デジタル対応支援の深化:DX・EC・SNS活用による販路開拓支援

  • 多様な人材の受け入れ支援:外国人材の雇用契約、就労ビザ申請支援

  • 災害・感染症リスクに備えた法的体制整備:事業継続計画(BCP)や契約上のリスク管理


「育成就労制度」や「ローカル・ゼブラ企業」といった新概念への対応も求められます。事業者が一人で対応が難しいと感じる場合には、法令解釈、制度活用、書面作成のプロである行政書士等の活用が事業の成長に結びつくのではないでしょうか。


制度の理解を「支援力」に変える

今回の基本計画は、「小規模事業者の経営の自走化」を大きなテーマとしています。しかし、すべての事業者が一朝一夕に「自走」できるわけではありません。だからこそ、行政書士をはじめとする支援者が「伴走者」となり、制度活用の入口から出口までを支援することが重要であると考えます。




◆お問い合せ/ご相談        

那住行政書士事務所では各種事業の法務、暮らしの法務について支援しております。よろしければ当事務所までご相談ください。


事務所で対面でのご相談の他、ZOOM等のリモート相談、お伺いしての出張相談も対応いたします。


電話/045-654-2334 



法人設立・中小企業法務

契約書作成・チェック

著作権手続きサポート 

著作権・作家支援・アート法務特集サイト 

法務通信(行政書士事務所発オウンドメディア的ページ)


※本記載は投稿日現在の法律・情報に基づいた記載となっております。また記載には誤り等がないよう細心の注意を払っておりますが、誤植、不正確な内容等により閲覧者等がトラブル、損失、損害を受けた場合でも、執筆者並びに当事務所は一切責任を負いません。














ความคิดเห็น


相続・遺言/各種許認可/契約書作成/起業支援/著作権

〒225-0024 横浜市青葉区市ヶ尾町  1050-1 エルドマーニ20 701

(田園都市線市が尾駅 徒歩5分)

​お問い合わせ

045-654-2334

営業時間:9:30~18:30  ​※不定休

© 2014-25 那住行政書士事務所 All Rights Reserved.

NAZUMI Certified Administrative Procedures Legal Specialist Office  +81-45-654-2334 nazumi@nazumi-office.com

bottom of page